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全会一致夢日記Vol.28|「シールのほそ道」

date:2025/10/06

【夢のプロンプト】
何でもかんでもクロゴロゴのシールを貼ってしまう
パソコンにはもちろんクロゴのシール、備品にも
でも、誰からも欲しいとは言われたことがない

月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。
オフィスの中をさまよひ、クロゴの印(しるし)を物に貼るを生業(なりわい)とす。

かのマックブックといふ名の白き岩に、ぺたりと一枚。
ああ、静かさや、岩にしみいるシールの音。

旅は続く。

名も知らぬ備品にまで情けはうつりて、これもまた一興と、シールを一枚。
この印を欲しがる者は、道中一人もなし。
ただ、空調の風の音のみぞ、蕭条(しょうじょう)として身にしみるなり。

「芭蕉殿」

いつの間にやら、曽良(そら)のごとく、猫村が傍らに控えておる。

「そのシール、粘着力が落ちてきておりまするぞ」
彼の言葉に、我、心の中で一句。
夏草や 兵(シール)どもが 夢の跡



小熊:「今日の夢は、静かなようで、なんだか心の中が騒がしかったな…」
猫村:「ええ。『古池や蛙飛びこむ水の音』の裏で、ドブネズミみたいに美しくなりたい、と叫んでいたんですよ」
小熊:「その組み合わせは反則だろう!それで、この曲か…」
猫村:「ええ。この右手でつかめないものなど、何もないんでしょう? たとえ、それが誰にも欲しがられないシールだとしても」
♪ 『僕の右手』 – THE BLUE HEARTS

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