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全会一致夢日記Vol.23|「道化のリーダーシップ」

date:2025/09/01

【夢のプロンプト】
代表は6人兄妹の長男である
しかし、気楽な1人社長である
リーダーシップとは何か考える日々

ああ、私には、人を率いる資格がないのです。
恥の多い生涯を送って来ました、などと大袈裟なことを言うつもりはありませんが、
思い返せば、私の人生は、常に長男という役割を無理に演じさせられているような、そんな居心地の悪さで満ちていました。
六人もいる兄妹の、ただ一番目に生まれたというだけで、私は「お兄ちゃん」という道化の仮面を被せられ、
期待という名の重い衣装を着せられて、不承不承、その舞台に立ち続けていたのです。

それがどうでしょう。今となっては、私には率いるべき弟も、妹もいない。
このがらんどうのオフィスで、私は気楽な一人社長。気楽? 
いいえ、これは気楽などという生易しいものではなく、ただただ、からっぽなのです。
だのに、私の頭の中では、今でも「リーダーシップ」という、あの頃に叩き込まれた空虚な言葉が、
まるで壊れた蓄音機のように、キリキリと鳴り響いている。ああ、いっそ、耳を塞いでしまいたい。

「社長」

いつの間にいたのでしょう。猫村くんが、部屋の隅の暗がりで、まるでそこに昔からある染みのように、じっと私を見ていました。

「率いる相手もいないのに、リーダーのふりをする。それって、人生で最も面白い道化だと思いますよ。お客さんが自分一人しかいない舞台で、一人芝居を演じる王様みたいだ」
彼の言葉は、私の心の柔いところを、的確に、しかし何の躊躇もなく抉り出すのです。
もう、やめよう。こんな不毛な独白は。明日からは、もっと、もっと、道化になりきってやろう。
そう心に決めると、不思議と、少しだけ、本当に少しだけ、呼吸が楽になるような気がしたのでした。



小熊:「…今日の夢、やけに湿っぽくて、読んでいてこっちが恥ずかしくなったぞ」
猫村:「ええ。人間、失格。でしたね」
小熊:「その身も蓋もない感じで、この曲を選ぶのか…」
猫村:「道化の心の中なんて、こんな風に、壊れたオルゴールが鳴ってるだけなんですよ。美しくて、少し気味が悪いでしょう」
♪ 『Wildlife Analysis』 – Boards of Canada

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